工業用計量器メーカーの同社。生産現場における計量・計測の自動化やIoT化をさまざまな部品や機器、システムでサポートしています。計量指示計、計量コントローラ、計量配合システム、計量運搬システムなどはその一例。計量コントローラ分野では、クレーンなどの安全管理機器や特殊な試験機など、カスタマイズ製品も多く手掛けています。
20年ほど前に半導体部品の購入先としてタクミ商事と取引をはじめた松下製作所様。年々取引量は増え、近年ではタクミ商事が主要取引先の一社となっていました。そんな中、松下製作所様の社内では新たな計量コントローラ開発プロジェクトがスタート。従来から部品構成が大きく切り替わることになりました。ディスクリート部品を中心に製造していたところからSMD部品を多用する製造方法に変更したことに伴い、部品の購入や在庫管理の方法も見直しが求められるように。そこで相談を受けたタクミ商事は、部品調達と基板実装をセットにしたEMSを提案しました。
抱えていた課題とタクミ商事の提案実際に行ったEMSでは、松下製作所様が基板単位で注文を行い、タクミ商事が部品の手配から在庫管理、工程管理、製造まで担うようなかたちで進行。注文内容の策定に際しては、設計が固まりきっていない段階からタクミ商事にご相談をいただき、入手性やコストなどを検討して設計にフィードバックしていく手順を踏みました。松下製作所様からは「設計開発のパートナー」との言葉もいただいています。また、抵抗やコンデンサなどの部品はタクミ商事の在庫でカバー。同等部品なども提案しながらMOQの課題もクリアしていきました。
今後の展開これまで海外の企業に委託生産していた経験もあったという松下製作所様。しかし、現在ではほとんどの製品の製造をタクミ商事にご依頼いただくまでになりました。担当者様曰く、信頼できる部品・製品を供給できること、製造を集約することで各基板で使用する部品を共有でき、コストを抑えられることが主なポイントになっているのだといいます。
単なる部品商社ではなく、設計開発サポートから基板や製品の製造まで、重要な役割を担っていることを自覚し、これからも松下製作所様のビジネスに貢献してまいります。